Pマークはどのくらいで取れるのか
Pマークを取得することを会社で決めるとき、0から始めて実際にマークが名刺に印刷できるまでにどのくらいかかるかが非常に気になるのではないでしょうか。会社の予算の関係もあると思いますし、ビジネス要件でいつまでに取らないといけないと決まっている場合もあります。コンサル会社などのWebサイトを見ると、「最短1ヶ月」「取得まで4ヶ月」など色々な記載があり、イメージがわかりづらいかと思います。Web上の情報だけで考えてみると、4ヶ月くらいあれば取れるのかと考えてしまいます。
実際のPマーク取得期間
Pマークは審査機関や手続きがあるため、何ヶ月と確実にはわかりません。ただし、実際に取得している企業の実績からは下記が大半のようです。
- 平均 8ヶ月
- 最短 4ヶ月
- 最長 16ヶ月
期間の違いの理由
4ヶ月で取得できる企業もあれば16ヶ月以上もかかる企業もあると知ると、なぜこれだけ違うのかと疑問に思うかもしれません。この違いは、「会社規模」「どれだけPマーク対応をきちんとやるか」につきるでしょう。従業員が1000名以上いる大企業では、Pマークのルールを作成し社内に浸透させ運用までおこなうことは簡単ではありません。社内稟議や各種手続きだけでも非常に時間がかかります。また、Pマークで要求されるのはあくまでも基本となるのルールですので、それを自社で更に細かく整備したり、システムを導入したりすると更に時間がかかります。これが4ヶ月と16ヶ月の違いと考えてもらえばいいでしょう。社員2名の企業でシステムも重要な個人情報もほぼない企業であれば、ルールを作り運用するのに時間はかかりません。
Pマーク審査の期間
もし2名の企業でほぼ個人情報がない、ルールだけ整備すればよいというケースならPマークは1ヶ月くらいで取れるように思えるでしょう。ただし、このようなケースでも最短4ヶ月くらいかかってしまいます。その理由は「審査」に時間がかかるためです。まずPマークを取得するための申請書を提出し受理されるまで1週間、文書審査がおこなわれ結果がでるまでに1ヶ月、文書審査完了後現地審査がおこなわれるまで1ヶ月、現地審査後の指摘事項対応に1ヶ月、審査期間での承認手続きや事務処理に1ヶ月が平均でかかります。これで大体4ヶ月というのが一般的になります。審査には文書審査・現地審査・承認がありますが、それぞれで待ち時間が発生します。これが4ヶ月かかる原因になります。
現実的な期間と工数
つまり、審査とその待ち時間で4ヶ月かかるので、「最短4ヶ月」と謳っているコンサル会社に依頼する場合は、プロジェクトがスタートしてから1ヶ月以内には申請をするということになります。これでは形だけになってしまうことが多いので、申請するまでに3ヶ月程度は見ておいたほうがいいでしょう。現実的には6ヶ月~7ヶ月を見ておけば、中規模以下の企業であればある程度急げば無理はないはずです。6ヶ月~7ヶ月間Pマークの作業をすると考えると社内の工数が心配になりますが、審査に入れば待ちの期間が多いため実際は3ヶ月程度となります。また、実際に作業をおこなったり、調整をおこなう時間だけですと全て合計で1ヶ月程度が一般的です。担当者の方はPマークだけやっているわけではないため、どれだけ時間を割くのか心配ですが、約8ヶ月間で平均すると1日30分程度で済むと考えれば楽になるでしょう。