Pマーク取得のメリット・デメリット
これからPマークの取得を検討されている方は、メリット・デメリットはさておき必要に迫られている場合が多いです。Pマークを取得していないと取引先と取引が始められない、入札案件に参加できないなどがよくあるケースかと思います。それが一番大きなメリットというべきかもしれません。「企業間での信頼性獲得によりビジネスの範囲を広げられる」ということです。
次に大きなメリットとしては、BtoC事業の場合、「一般の消費者からの信頼性向上」が挙げられるでしょう。特にECサイトなどの場合、個人情報の取り扱いには消費者も敏感になるため、Pマークを持っている企業が運営しているサイトであることで売上の向上につながるかもしれません。
もう一つ挙げるとなると、「従業員の意識向上」でしょう。昨今で発生している個人情報の漏えい事故は外部からの攻撃ばかりではなく、従業員など内部の人員から漏えいするケースも増えています。Pマークを取得する際には個人情報の取扱いについて適切なルール作成・運用をおこなう必要がありますので、従業員のミスや不正による情報漏えいを減らすことができます。Pマークを取得することはたくさんの直接的なメリットや副次的な効果があります。
このように取得するといいことづくめのようですが、当然デメリットもあります。一番のデメリットは「費用」でしょう。取得時、2年毎の更新時に審査費用が発生します。また、コンサル会社に依頼をする場合はコンサル費用も発生します。これは取得しなければかからないお金ですから企業にとってはデメリットと言えるでしょう。
また、もう一つ大きなデメリットとしては「社内の人的・物理的コスト」が挙げられます。Pマークを取得するためには規程や帳票の作成をおこなう必要があります。また、従業員全員が規程に沿った運用をしていかなければいけないので、当然今までよりも「めんどくさい」ものです。
Pマークは「ネクタイ」だと思ってもらえればわかりやすいでしょう。ネクタイをしなければネクタイを購入する費用もかからず、ネクタイをする手間、クリーニングする手間もかかりませんが、きちんとした会社であればだらしない人間だと思われてしまうかもしれません。ネクタイをする、そして定期的にメンテナンスことで、手間とお金はかかりますが「きちんとした人間」であるという信頼を得ることができのではないでしょうか。Pマークを取得するためには費用や手間がかかりますが、それによって信頼を得ることができるのです。